こんにちは、オシャレな男のこだわりアイテムを追求するZak(@zak56685521)です。
これまで革の素材、仕上げ、有名タンナーについて勉強してきましたので、そろそろ実際の革靴を見に行きたくなってきました。
ところが、どんな国・ブランドの靴を選べばいいかピンときません!
そこで今回は国別の革靴の特徴について勉強結果をまとめてみました。
これをみれば、新しい革靴を買うとき自分の好みに合う国(の革靴)がどこか、イメージできるようになりますよ!
国別の革靴の特徴
ドレス/カジュアル・コンサバ/モードの2軸で評価した結果、思った以上に国ごとに特色溢れる結果になりました!
色々な革靴を買い集める方がいる理由も少しわかりますね…
国だけでなく、ブランド・モデルによっても上記ポジショニングは大いに変動します。
あくまで私の現時点の学習結果ということでご了承ください。(勉強重ねて更新していきます)
それでは国別に、革靴の特徴について解説していきます!
イギリス革靴の特徴
概要
紳士靴の原型ともいえるイギリス靴。
トラディショナルなデザインと、頑強で長く履ける機能性をあわせもった革靴の元祖。ビジネス時に大変重宝します。
デザインの特徴
- 二の甲から自然に上昇する甲の高さ
- 安心感のあるラウンドトゥ
- ホールド性の高い履き口
主な製法
グッドイヤーウェルト製法が主流。
雨がよく降る地域性が考慮され、雨に弱いマッケイ製法等はあまりみられません
歴史
17世紀 ピューリタン革命時に発注された軍靴が起源とされています。
革の原料である牛の飼育が盛んで鞣しに必要な樫や楢木が自生し河川から良質な水が得られたこともあり、19世紀以降 靴作りが産業として本格化していきました。
代表ブランド例
ジョンロブ
極上の美靴を製造する紳士靴の王者。
ブランド名だけ知っているかも多いのではないでしょうか。
チャーチ
質実剛健な英国靴の中でもタフな革靴を製作し続けているとの定評。
2000年のプラダ参加入り以降、トレンド加味したデザインも手掛ける。
イタリア革靴の特徴
概要
トレンド表現が巧みで、色気のある華やかな靴が魅力。
時代性が革靴に反映されるのは、明るく自由なイタリアのイメージに適いますね!
デザインの特徴
- 二の甲から急に高くなるグラマラスなフォルム。
- コバの張り出しの少ない、すらっと伸びたトゥ(つま先)のライン。
主な製法
アッパーとソールを直に縫い付けるマッケイ製法が主流で、軽快な履き心地が魅力です。
ボロネーゼ製法を採用するブランドも(固い中底を省くことで返りがマッケイ製法よりさらに柔らかい)
歴史
靴産業が発達したのは第2次世界大戦 以降です。
イギリスの下請けとしてOEM生産を行うメーカーの中から、世界的な靴ブランドも多数輩出。
代表ブランド例
サントーニ
イタリアの中でも歴史的に浅いメーカーですが、表現力の高さはイタリアの中でも屈指。
素材・製法のバリエーションも豊か。
フランス革靴の特徴
概要
英国・イタリアの長所がそれぞれ存在しているのが特徴。
非常に芸術的で華やかな革靴が存在する一方で、頑強で実用性の高い靴も存在する。
ブランド毎にスタイルが異なることも魅力の1つ!
デザインの特徴
- 艶やかな色使い
- 演練されたフォルム
- イギリス・イタリア靴に沿ったデザインも存在(ブランドによる)
主な製法
グッドイヤーウェルト製法、マッケイ製法、ノルウィージャン製法など(ブランド毎に主な製法異なる)
代表ブランド例
コルテ
芸術的なセンスと注文靴の美しさを体現したブランド。
繊細なデザインに魅了されます。
パラブーツ
自社生産のラバーソール、頑丈さ・雨に強いリスレザー(オイルをしみ込ませたレザー)が有名なブランド。
ファッション雑誌Beginにもよく掲載されています。
スペイン 革靴の特徴
概要
スペインの革靴はイギリス・イタリア靴の長所を上手に両立できているイメージです。
お値打ちな革靴も多く、高級靴入門にもよさそうです。
デザインの特徴
- イタリア靴のデザイン性・スタイルの良さをもつ
主な製法
グッドイヤーウェルト製法が主流
歴史
スペイン内戦などの国内混迷後の1990年代から製靴産業は本格化。
ヤンコのように、欧州最大クラスに台頭する靴ブランド(メーカー)も
代表ブランド例
カルミナ
ヤンコを創業させた名門一族が創業。英国式クラシックをベースに高品質・良心的な値段の革靴を作成している。
ドイツ革靴の特徴
概要
他の欧州諸国と異なり、歩きやすさ・快適性に重点を置いた靴作りが特徴です。
爪先の形や製法もそれを具現化した形になっている。
デザインの特徴
- 無骨で堅牢なフォルム
- 大きめのソール
主な製法
ハンドソーンウェルト製法が主流(高級革靴が多い)
歴史
第1次大戦で負傷した軍人の治療を円滑に行うために、整形学的な見地から靴を製造にするように。
中世マイスター制度を背景に、国家資格保有者が靴の履き心地を調整する仕組みが構築。
(靴としての美しさだけでなく、歩行の快適性確保が最優先)
代表ブランド例
ハインリッヒ ディンケラッカー
アメリカ革靴の特徴
概要
欧州諸国の革靴から歩きやすさ・頑強さをさらに追求。
アメリカの合理性が反映されたシルエットが特徴。
デザインの特徴
- ぽってりとした存在感あるトゥ
- 爪先の高さはゆとりあり
主な製法
グッドイヤーウェルト製法が主流
グッドイヤーウェルテッド・マッケイ製法が開発されたのはなんとアメリカ!
歴史
西部開拓による人口の急拡大や南北戦争による軍事需要に伴い、それまでの手縫いから(底付け)で機械を活用して生産量を拡大。
自国(アメリカ)生産の革靴はわずかになったものの、靴作りの普及の観点では非常に大きな貢献をもたらした。
ワークブーツはアメリカ生産のものも多数存在する模様
代表ブランド例
オールデン
アッパーにコードバンを用いた革靴が非常に有名。(タンナーの記事で少し紹介しました)
https://cf-life.com/leather_knowledge4
矯正靴に用いられていた「モディファイドラスト」を採用したVチップ等、歩きやすさにもこだわりをみせます。
日本革靴の特徴
概要
欧州諸国から学び、高品質な革靴づくりを追求。
技術力と仕上げの丁寧さは、世界的にもトップレベル。
デザインの特徴
- 正確なステッチ
- 全般を通した丁寧な仕上げ
- ボリュームのあるコバをスマートに見せる独自技法(ヤハズがけと呼ばれる)
主な製法
グッドイヤーウェルト製法が主流
廉価靴はセメント製法(糸でなく、接着剤でソールを接合する製法)で製造されています。
雨に染みる不安少なくビジネス用途で人気。
歴史
幕末期を皮切りに革靴が製作され出し、欧米同時期に機械式の製靴方法が導入。
軍事需要で産業が興隆し、1950年以降 民間需要が増えた上で、欧米メーカーとの技術提携に基づくライセンス生産品が市場に展開されてきました。
日本で非常に人気のリーガルも、元々はアメリカのライセンスブランドです。
室内で靴を脱ぎ履きする文化に鑑み、脱ぎ履きしやすい靴が好まれてきたものの、欧米同様 自分の足にあわせた靴を購入する文化も浸透しはじめ、革靴メーカーもそれに応える形で技術力を高め続けてきました。
代表ブランド例
三陽山長
最高級の素材、ビスポーク技法をふんだんに取り入れた革靴ブランド。
きめ細やかな仕事ぶりが和の印象を体現している。
商品名も基本的に漢字で、和にこだわっているのが特徴
その他地域(インドネシア)革靴の特徴
私が愛用するジャラン・スリウァヤはインドネシア産の革靴。
1900年代前半オランダの植民地だった頃、外国人向けのミリタリーブーツを精算し始めたのがブランドの起源。
イギリスで技術を磨き、フランスで革の生産について学ぶことで、コスパ最強革靴が誕生しました。
日本向け生産品(インドネシアではファクトリー購入のみ)なので、インドネシアブランドの定義が適切か分かりませんが、上記で紹介した地域以外で高い技術力を持った生産地が増えてきているのは間違いありませんね。
調べたところ、NNappa Milanoというブランドがインドネシアで人気な模様。
中国も革靴生産地として規模・技術共に伸長しています。知らないだけで中国「ブランド」の革靴も台頭しているのかもしれませんね。
私が気になっている日本ブランド「レイマー」は中国が生産地とのことです。
国別の革靴サイズの測り方
各国のサイズは日本のサイズ表記と異なります。
日本 | 23 | 23.5 | 24 | 24.5 | 25 | 25.5 | 26 | 26.5 | 27 | 27.5 | 28 | 28.5 |
英 | 41/2 | 5 | 51/2 | 6 | 61/2 | 7 | 71/2 | 8 | 81/2 | 9 | 91/2 | 10 |
仏・伊 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 |
ネットで見るときは、上記の表を見て適切なサイズを選んでくださいね。
まとめ:各国の特徴を掴んでお気に入り革靴を見つけよう!
・国ごとに革靴の特色は大きく異なる
・各国の特徴、製法、代表モデルを勉強することで、納得感ある革靴購入に至る準備ができた!
・各国でサイズ表記異なるので注意
今まで特に意識したことなかったですが、各国 特色溢れる革靴を展開していることが分かり楽しくなりました。
これから国の良さを理解した上で今後 革靴購入できそうでよかったです。
皆さんも革靴初心者、2足目で悩んでいる方は参考にしてみてくださいね。
以上、【国別 革靴の特徴】世界8ヶ国の革靴まとめ!をお送りしました!
ではまた。
1.革靴買うときに勉強した全情報まとめ→【革靴 初心者に見てほしい】買い方・手入れの仕方まとめ!【22記事】 2.革靴お手入れグッズはこれがおすすめ!→【ブートブラック】革靴お手入れ用アイテムまとめ!【プロから教わった】 3.状態のいいUSED革靴もきっと見つかる→【セカンドストリート オンラインストア】一番お得に買えるファッション通販サイト【リユース】
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