TTBOTHE TRUNK BY OBOIST(TTBO)の試着・オーダープロセス
ヒアリング
最初にオーナーであるオボイストさんからどんな服・スタイルに関心があるかヒアリングいただきます。
元々興味を持っていたジャケットについて意向を伝えます。
私が伝えたポイントは3点。
・週3日着用できる汎用性
・フレンチスタイルに合うエレガントさ
・出張にも耐える耐久性
週3日着用できる汎用性
ジャケットは男性のファッションコーディネートの中でも非常に重要なアイテム。
仕事で着用できますし、人に信頼感も与えます。
芸能人でもボクシングの世界チャンピオンでも記者会見ではスーツで臨みますよね。
そんな日々の相棒として選ぶにまず求めたのは、特別な日だけでなく、週3日は自然に手に取れる汎用性。
仕事でスラックスやチノパンツに合わせることはもちろん、土日にデニムと合わせる懐の深さが必要です。
そのため派手さや目新しさではなく、どんな場面にも馴染むバランスの取れたデザインのジャケットに関心がある旨伝えました。
フレンチスタイルに合うエレガントさ
40代を迎えた今、肩の力を抜きつつ洗練された美を追求することが自分のスタイルになってきました。
キーワードはクラシック、タイムレス、エレガント、適度なリラックス感。
参考にお伝えしたのはブランドはハズバンドです。
フランス人デザイナーが英国生地を使いトラッドな仕様の衣服を仕立てるブランドで、ハイウエストがかっこいい。
aldex岩田さんもよくご存知で着用経験おありとのことで、期待するイメージがここで刷り合いました。
TTBOスーツの特徴でもある腰のくびれはハズバンドのジャケットも彷彿とさせます。
耐久性
昨年も2週間ほどアジア出張に行く機会もあり、スーツ・ジャケットは仕事の相棒。
週3日きてもへこたれない頑丈性を生地に期待します。
Zak
せっかくのオーダーであれば、週1度大事に着るより週3日着倒して自分のものにしたいです!
サイズ測定・ジャケットサンプル試着
体のサイズを簡易測定いただき、ジャケットサンプルを確認します。
複数サイズでシングルジャケットのサンプルをご準備いただいており、まずサイズを合わせます。
その上でサンプルのサイズを複数箇所で調整するという作成手順です。
身長181センチの私のサイズは48。
せっかくなのでスラックスと一緒に着用しました。
微調整こそ必要ですが、すでにかっこいいですね。。
オボイストさんは「背中の美しさがうちのスーツの特徴です!」と自信を持っておっしゃられていました。
生地選び
頑丈な生地を要望していたものの、TTBOで準備されている高級生地であれば私の使い方で耐久に支障はないとのこと。
であればということで生地の色や柄を複数拝見しました。
男らしいストライプに一瞬目を引かれたものの、「ジャケットで、さらにダブルで作る場合はスラックスと柄を合わせないと難しいです」とaldex岩田さんの言。
シングルジャケットであればこの様なチェック柄も楽しいとオボイストさんにご紹介いただきましたが、私の中ではハズバンドのジャケットの様なシックで無地な生地に関心ありお断り。
ご提案いただく中で自分の関心や評価軸が分かりますね。
数えらないほどの高級生地の中から自分のものを見つける贅沢さ。
TTBOでのオーダーの醍醐味ですね。
DORMEUIL
1842年、ジュールズ ドーメル はわずか22歳で、最高級の英国製布地をフランスに輸入することを決意しました。すぐに彼の兄弟であるアルフレッドとオーギュストが加わり、3人で協力して会社を成長させ、パリとロンドンの両方に拠点を設けました。
わずか数十年の間に、ドーメル は、私たちの世界が提供できる最も美しい原材料を選ぶという評判を得るに至りました。特に仕上げにおける最先端かつ革新的な技術は、ドーメル の世界的な名声を確実なものにしました。
180周年を迎えた現在、ドーメル は一族の伝統と最新のテクノロジーを融合させ、時代の要求を先取りしています。ファッション業界の主要企業と密接に協力しながら、ハウス・オブ・ドーメル は、洗練された革新的なコレクションを開発し続けています
引用元:ドーメル公式HP
最終的に選んだものは、フランスのラグジュアリーファブリックブランド ドーメルの生地。
フランスに拠点を持ちながらイギリス産の生地を展開している高級服地ブランド。
選んだ生地のRoyal11は、高品質なピュアウールのみで織り上げられた11オンス(350g)の英国生地。
しっかりした打ち込みで、ハリのある硬めの生地感が特徴。
自然な光沢感と美しいドレープはシンプルですが最高に仕立て映えする生地とのこと。
オボイストさんが購入されるビスポークテーラー平野史也さんのスーツ生地としても選ばれていること。
岩田さんからもドーメルがフランスの会社で私のスタイルにマッチするというお墨付きもいただきました。

念の為 肌の上にものせてみてわかる黒に見えるほどの濃紺。ディープネイビーは汎用性高くていいですね。
ドレープ感もあって素敵です。
外の光で見てもイメージかわらずシックな光沢感。
私が着てきたネイビーより2段階は暗いですね。
デザイン選び
シングルかダブルか。というのはいちばんの悩みどころ。
汎用性だけで見ると絶対にシングルなのですがすでにシングルのネイビージャケットを持っているんですよね。
どんなにジャストフィットの服も元々のワードローブと合わせて活躍してくれないと勿体無いです。
1つおいておられたサンプルジャケットのダブルを拝見し、aldex岩田さんが着用されているスーツも拝見した上でダブルで決断。
ダブルは押し出しが強くコスプレ感強くなることを懸念して、これまで着用を控えています。
Zak
TTBOスーツの完璧なサイズとハイウエスト、胸元の美しい開き具合であればダブルをシックに着こなせるはずと期待しています!
ジャケットサイズ調整・測定
aldex岩田さんがサンプルスーツに針を入れて、背中や肩、胸のラインなど、体型に合わせて細かく調整いただきます。
<私の調整箇所>
・肩幅を0.5cm広く
・袖丈を2.0〜2.5cm長く
・猫背気味の体型補正
・襟みつを0.3cm詰め
・ヒップを0.4cm詰め
背中の浮きが解消され、体に吸い付くようなシルエットを実感。
オーナーからの「背中のラインが一番重要です。ここが綺麗だと全体の印象が変わります」という言葉とオリジナルスーツ・ジャケットへの自信を感じましたね。
ラベルの幅や、ジャケット全体の長さはオリジナルの仕様のままにいたしました。シグネチャーモデルの良さを体感しようと思います。
ボタン・仕様決定
ボタンの種類も水牛やナットなど多種多様。
選んだボタンは光沢のあるブラック。
金具では派手になりすぎるため、スーツ全体に調和する落ち着いたデザインを選びました。
生地とあわせてみましたが、ぴったりですね。
さらに裏地も同じ色を採用して統一感を演出しています。
袖の裏の生地は、性能に差はないですが派手すぎる柄はシックに決まらないとの助言いただきオーナーおすすめのものを。
背中の裏地やポケットの形、ペンボケット追加など、追加料金なしでカスタマイズ可能なところに驚きましたね。
一般的なオーダースーツ店では、ボタン変更や裏地のカスタマイズに追加料金が発生しますが、ボイスさんのサロンではこれらがすべて無料。
Zak
値段を心配しながら仕様を決める必要がないのはありがたいです。
質疑・購入決断
納期
実際にオーダーすると納品まで約2ヶ月。
縫製場所
豊橋の熟練工場で仕立てていただけるとのこと。
海外生産の服が多い中、国内で仕立ててもらえるのは嬉しいですね。
オボイストさんのこちらのブログ記事で工場の様子も少し拝見できます。
私もいつか見学したい。。
着用時の留意点
オーナーからの「内ポケットには物を入れない方が良い」というアドバイスも、シルエットを大切にするための配慮として非常に参考になりました。
湿気のある風呂場にかけておけばシワも伸びるということ。
スチームアイロンなどを使う時は、ラベルの立体的な曲線を壊さないよう注意して下さいね。
アフターサービス
高額の服なので、いちばん気にしていたのはアフターケア。
万が一破れたりサイズが変わって着れなくなってしまうと絶望です。。
岩田さんからの「何年経っても修理や微調整に対応できます」という一言で、長く付き合える相棒」としての価値を感じさせてくれました。